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映画「スモーク」とオープンと

 10月にオープンしてから、早や4つ目の展覧会が開催中です。本当にあっという間の2カ月でした。

 ギャラリーにおいては、原夕希子さん、藤田利一さん、GOTTAさん、オバタクミさん、卜部芳照さん、そして現在開催中の宙子さん、瀬﨑聡子さん、素敵な作品を展示頂き心より感謝申し上げます。またアートショップにおきましても、たくさんの作家様等から魅力あふれる作品を提供頂き、本当に嬉しい思いでいっぱいです。

お越し頂いた多くの方々からも「ギャラリーは敷居が高いと思ったけど、ここに来るとワクワクするね」との言葉を頂き、ありがたい思いでおります。

 

 さて、まだオープンして間もないというのに、面白い偶然がありました。「スモーク」という大好きな映画があり、ショップにブルーレイディスクを1枚だけ置いておいたところ、前述の銅版画家のオバタクミさんがなんとその「スモーク」の映画ポスターを担当していたことが判明したのです。「盲亀浮木」という諺がありますが、まさにそのような感じです。

 

 「スモーク」はブルックリンのたばこ屋を舞台に繰り広げられる嘘と真実が錯綜する物語で、多くのファンに愛されてい名作ですが、特にクリスマスのこの時期にはピッタリかもしれません。先日も一橋大の博士課程の院生Kさんが、ギャラリーに入るなりブルーレイディスクを見つけ「スモークは僕の一番好きな映画です」と感激してくださいました。

 当ギャラリーでは、いろいろな方が好きなアーティストや映画や音楽について楽しく語っていかれます。また、貴重な作品にも直接触れて頂いています。特におもちゃ博物館の館長北原さんがコレクションするほどの素敵な作品を作りだすアーティスト・内林武史さんの「屋根裏への階段」(写真)は、すでに数百人の方がその階段の先の扉をそっと開けてくださいました。まだ開店して間もない小さなギャラリーに、貴重な作品をご好意で提供くださった内林さんには感謝でいっぱいです。

 他にも小学生の少年がアート作品を購入するまでの心温まるエピソードが生まれたりと、日々、様々な出来事に包まれています。

 ブルックリンの街角のたばこ屋のように、これから国立の街になじむタバコ屋のようなアートショップ&ギャラリーになれたなら、と、ささやかな妄想に浸っています。